腸の役割

栄養の吸収

sozai

栄養のほとんどは小腸で吸収されます。
胃で分解された食物は小腸でしっかり消化・吸収されます。
小腸で吸収しきれなかった残りは大腸で吸収され、便が形成されて排泄されるのです。

sozai

大腸では栄養素の吸収は小腸ほどは行われません。
しかし、大腸内には腸内細菌がひしめくように存在しています。
その数およそ100兆個とも言われています。
その腸内細菌たちは小腸で分解できなかった栄養素を分解・吸収したり、乳酸や酪酸などを生成して悪玉菌の増殖を防いだり、排泄物を肛門まで送り出すぜん動運動を促したり等、様々な役割を担当しているのです。

また、腸は外からの攻撃から体内を守る役目も持っています。
大半の菌やウイルスは胃酸によって死滅しますが、撃退しきれなかったウイルスやアレルゲンなどは小腸の腸管免疫が抗体を送り出し、病原菌を撃退するのです。

この小腸・大腸によって人に必要な栄養素が吸収されるのですが、腸が弱っているとこの機能が正常に働かず、必要な栄養素が吸収されずにそのまま便とともに排泄されてしまうのです。
その結果、体力の低下ニキビなどの肌トラブル、アレルギーの発症などが起こってしまうのです。

腸が乱れる原因としては下記のようなことが挙げられます。


1.過度の脂肪摂取

脂肪は正常な腸内環境を形成するためには必要な要素です。
しかし高脂肪な食品の摂取によって胆汁酸(脂肪を血中に流すために必要な要素)の分泌過多が起こり、胆汁酸が善玉菌を壊してしまうということも起こってしまいます。
その結果、腸内環境が悪化してしまうのです。


2.正常な腸内環境を維持する為のエネルギー源不足

小腸の主なエネルギー源はアミノ酸の一種であるグルタミンです。
肉や魚などのタンパク質に多く含まれているため、無理なダイエットや食の細い高齢者などは栄養素吸収に支障をきたす場合があります。
大腸の主なエネルギー源は酪酸です。
酪酸は善玉菌が食物繊維を発酵・分解して生成します。
そのため食物繊維を多く含む食品、例えば野菜きのこ類などの摂取が足りないと腸内環境が悪化し、腸機能が低下する可能性が高くなります。


3.不規則な生活習慣や運動不足

栄養だけではなく、睡眠不足運動不足によっても腸内環境が乱れることがあります。
しっかり睡眠をとり、適度に運動をすることでホルモンバランスが改善され、腸の機能も回復し、腸内環境も改善されます。


sozai

腸は生命を維持していくために様々な食物を栄養に変えられるように進化してきました。
その過程で、腸自身では消化しきれない食物を分解してもらうために細菌と共生してきたのです。

現代の食生活には細菌の存在は欠かせません。
腸は細菌によってその機能を強化させ、栄養の消化吸収を行っているのです。
その細菌が減少すると腸の機能は徐々に弱っていきます。
必要以上に潔癖な環境に身を置き過ぎると現代社会のあらゆるものへの免疫が失われてしまいます。
細菌を増やすには外から体内に取り入れるしかありません。
すなわち食事によって補うほかに無いのです。