腸を弱らせる行為

就寝前の食事

現代社会は不規則な生活になりがちです。

仕事から帰ってくるのは夜遅く、夕飯はコンビニ弁当などで済ませ、食べたらすぐに眠るという生活習慣を続けている方は多いのではないでしょうか?

しかし、寝る直前に食べるという行為は腸内環境を著しく悪化させる原因になるのです。

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人間の身体は夜になると代謝が低下します。
これは腸の消化吸収機能にも言えることで、夜になると腸の機能は低下します。

私達が夜に寝て休息をとるのと同じく、腸にも休む時間が必要です。
腸は夜、寝ている間に機能を低下させて自身を休ませます。

しかし、本来は休息する時間の直前に食物が入ってきたらどうでしょう?
休息のために機能低下させているにも関わらず、消化吸収しなければならない食物が大量にあるのです。

機能は低下しているものの、消化吸収するために一晩中働き続けなければなりません。

就寝前に食事をして寝ると、翌朝なんだか身体がダルいという経験はありませんか?
これは、腸内が一晩中働き続けているために、十分な休息がとれていないためです。

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また、睡眠状態時、血液は抑制されるので、胃腸の働きは低下します。
そのため、食べてすぐに寝ると、胃で十分に食物を分解することができないまま腸に送られます。
腸自体の働きが低下している状態で十分に分解されていない食物をうまく消化吸収することはできません。

就寝中に腸はモチリンというホルモンを分泌します。
これはペプシン(タンパク質分解酵素)の分泌を促したり、消化管を整備して次の食事の受け入れや排便に備える等、胃腸の生理的サイクルに深く関わっています。

しかし、このモチリンは就寝中に空腹になっていなければ十分に分泌されないのです。

寝る前の食事によりモチリンの働きが衰えると、腸内の老廃物や便の排泄が不十分となります。
腸内細菌バランスが崩れ、悪玉菌が増殖し、腸内環境が悪化します。
結果として、便秘腹部膨張感冷え性などになりやすくなります。

また、周知のことですが、寝る前の食事は太ります。
寝る前に食事をとると、食事から得た栄養は殆ど使われないまま貯蓄に回ってしまうためです。
さらに寝る前の食事によって就寝中ずっと高血糖の状態が続きますので、高血糖による合併症を引き起こします。

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就寝前の食事によってモチリンの働きが衰えると、腸内環境は悪化します。
悪玉菌が増殖し、老廃物や便が長く腸に留まってしまう便秘を引き起こし、さらに悪玉菌は毒素を出すようになり、腸壁を傷つけます。

老廃物や腐敗した便からでた毒素は、傷ついた腸壁から血管に取り込まれ血液として全身に広がってしまいます。
毒性の物質のため、これらを排出しようとして、最終的な排泄器官である肌にニキビ肌荒れ体臭として排出されます。

また、呼気から毒素を排出されることもあります。
これが口臭の原因の一つとなるのです。

さらに、腸内環境が悪化すると、肺内でプロスタグランジンE2M2型マクロファージというものを増加させ、このM2型マクロファージが喘息アレルギー症状などを引き起こすことがあります。

就寝前の食事によって腸内環境が悪化すると引き起こされる病気はこれだけではありません。
腸内環境が悪化したことによって血液中に毒素や未消化物が侵入して全身に広がると、動脈硬化狭心症心筋梗塞脳梗塞脳卒中大腸がん、さらにはうつ病老化の促進など、実に様々な病を発症するリスクを高めるのです。

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就寝前の食事は私達の想像以上に腸内環境を悪化させます。

不規則な生活習慣を改善することが難しい現代社会ですが、夜に食事をそこまでしっかり摂る必要はありません。

業務の最中におにぎりなどを食べて夕飯を済ませても良いでしょう。

夕飯は就寝4時間前までに摂るようにして、就寝時にしっかり腸を休息させるようにしましょう。