腸によるトラブル

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは腸の検査や血液検査で明らかな異常が認められないにも関わらず、腹痛お腹の不快感を伴って、便秘下痢が長く続く病気です。

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先進国に多く見られる病気で、日本人には10~15%が過敏性腸症候群と認められています。

過敏性腸症候群の原因は次の3つです。


1.消化管運動異常
2.消化管知覚過敏
3.心理的異常


これらの異常を引き起こす確固たる原因はいまだ分かっておりません。
しかし、最近の研究から腸内細菌が誘因であることが分かってきました。

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過敏性症候群には下記のような症状が挙げられます。


1.下痢型

突如として起こる下痢が特徴です。
突然訪れる便意が不安で通勤や通学、外出が困難になります。
この不安がさらに症状を悪化させます。


2.便秘型

腸管が痙攣を起こして便が停滞するタイプです。
水分が奪われた便が固くなり、排便が困難になります。


3.交代型

下痢と便秘を繰り返します。


この過敏性症候群自体には命に関わることはありませんが、症状が長く、完全に治ることが少ないという性質を持っています。

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過敏性症候群の治療法は下記3つが基本となります。


1.生活習慣、食事内容の改善
2.薬物療法
3.心身医学的治療


特に生活習慣食事内容の改善は必須であると言えます。

不規則な生活や睡眠不足を改善し、症状を悪化させる食品であるアルコール香辛料などの摂取は控えましょう。
食物繊維の摂取は便秘にも下痢にも有効なので積極的に摂取しましょう。

ただ食物繊維を大量にとれば良いわけではありません。
便秘、下痢は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方をバランス良く摂取しなければ改善されません。

水に溶ける水溶性食物繊維には下記のような食材に多く含まれます。


・海藻類(寒天、昆布、ひじき、わかめ、もずく等)
・果物類
・にんにく
・ごぼう
・納豆
・豆みそ


水分を含んで膨らむ不溶性食物繊維は下記のような食材に多く含まれます。


・穀類(そば、ライ麦等)
・豆類( 大豆、小豆、えんどう豆等)
・野菜類(ごぼう、切干大根、ブロッコリー、たけのこ、とうもろこし等)
・イモ類( さつまいも、里芋、山芋等) 
・きのこ類(えのき茸、きくらげ、しいたけ等)


不溶性食物繊維を摂取する際にはたっぷりの水分も同時に摂取することが必要です。
水分を十分に摂取できていないと便が硬くなり、逆に便秘になってしまいますので気をつけましょう。

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過敏性腸症候群の人が腸を拡張する刺激に敏感に反応する原因の一つとして、腸内細菌のバランスが崩れることによって悪玉菌が増え、腹痛や腹部の不快感といった知覚過敏が起きやすいことが分かってきました。

こうしたことから腸内を善玉菌が増える環境に改善することが過敏性腸症候群の治療に有効なのです。

腸内環境の改善に適している食材にはヨーグルト乳酸菌飲料などがありますが、ただこれだけを摂取すれば良いわけではありません。

口から摂取して腸に辿り着ける菌の数には限りがあります。
細菌を補うだけでなく、善玉菌が増える環境を整える必要があります。

そのためには食物繊維の摂取が不可欠です。
野菜海藻類果物などの食品も合わせて摂取するようにしましょう。