そこまで食べているつもりはないのに太ってしまう・・・
痩せにくいし太りやすい体質を変えたい・・・
そう思っている方は多くいらっしゃると思います。
暴飲暴食で太るのは当たり前ですが、そこまで食べていないのに太ってしまうのは、腸内環境に問題があります。
私達が食べたものは胃で分解され、小腸でほぼ消化吸収されます。
そして大腸で残りを消化吸収し、さまざまなビタミンや神経伝達物質などの栄養素を産生して全身に送っています。
この産生される栄養素が、痩せやすい身体を手に入れるためには重要です。
十分な栄養素の産生がなされ、腸内で産生される血液もサラサラな健康なものであれば、しっかり栄養が全身に供給され、新陳代謝も活発になり、結果、太りにくくて痩せやすい身体となります。
しかし、高脂肪、高カロリーな肉などを中心とし、毎回お腹いっぱいまで食べ、さらにお酒やビールなども過剰に摂取するような食生活を続けると、腸内環境の悪玉菌が増殖し、老廃物が腸内に長い時間、留まってしまう便秘を引き起こします。
悪玉菌が増殖し、善玉菌が減少している腸内では、正常な消化吸収やビタミンなどの栄養素を十分に産生することができません。
老廃物はやがて毒素を出すようになり、腸壁を傷つけます。
この傷ついた腸壁から毒素や未消化物などが血液に侵入してしまいます。
本来必要のないものが含まれてしまった血液はドロドロとなるため、全身に栄養を送ることが出来なくなります。
また、必要な栄養素を十分に産生することができず、各細胞の新陳代謝が低下して、脂肪をエネルギーに変換しにくくなります。
また、脂肪細胞には褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類があり、善玉菌が減少して悪玉菌が増殖すると、白色脂肪細胞が活発になってしまいます。
褐色脂肪細胞とは、体温維持のために体内に蓄積してある余分な脂肪を燃焼させるための細胞です。
白色脂肪細胞とは、脂肪を大量に蓄積できる細胞のことで、特に幼児期や思春期に増える細胞ですが、悪玉菌が増殖すると、この白色脂肪細胞が活発となって、脂肪の蓄積が促進されてしまうのです。
これが、太りやすくて痩せにくい状態です。
太りにくくて痩せやすい身体になるためには、まず腸内環境の改善が必要なのです。
それでは、太りにくくて痩せやすい身体を手に入れるためにはどうすれば良いかを考えていきましょう。
1.食生活を改善する
腸内環境を悪化させた原因の最大の理由は食事にあります。
肉などを中心とした高脂肪、高カロリーな食事内容から、野菜を中心としたヘルシーな和食に切り替えましょう。
また、善玉菌を増やすためにヨーグルトや漬物、味噌、納豆などを食事に取り入れましょう。
さらに善玉菌のエサとなる食物繊維を摂取しましょう。
海藻類や果物類に含まれる水溶性食物繊維と、穀類、豆類、野菜類に多く含まれる不溶性食物繊維をバランスよく摂取しましょう。
2.軽い運動をする
激しい運動でなくて構いません。
むしろ激しすぎる運動は腸内の働きを低下させる場合もあります。
軽く汗ばむ程度のジョギングやウォーキングをすることによって、便を排泄するためのぜん動運動の機能が高まります。
家に帰るまでの一駅を歩くなど、生活習慣として適度な運動を取り入れましょう。
3.規則正しい生活を心がける
不規則な食事時間、不規則な睡眠時間などは腸内環境に排泄サイクルを作ることができず、便秘を引き起こし、太りやすい身体になってしまいます。
また、睡眠不足は副交感神経の働きを著しく低下させます。
副交感神経は腸内環境を活発にするために必要なものです。
この副交感神経の働きは夜、寝ている間に活発になります。
ある程度決められた時間に1日3食をバランスよく摂取し、決められた時間に就寝して十分な睡眠時間を確保しましょう。
太りやすい、痩せにくい、このような自覚がある方は腸内環境の悪化を疑ってみてください。
腸内環境を改善させるだけで、身体の体質は劇的に変化して、太りにくく、痩せやすい身体を手に入れることができます。
なお、腸内環境を改善し、新陳代謝を活発にするために、サラサラな血液になるためには最低4ヶ月は必要ですので、継続することが必要です。
根気強く腸内環境改善に取り組みましょう。